三峰結華は電気羊の夢を見るか?
今回は、前回の記事で触れなかった結華自身の恋愛感情について書いていきたいと思います。
相変わらず【NOT≠EQUAL】のネタバレ満載です。まだ引いてない人は引き返してね!
前回なんで書かなかったか、って話なんですけど、単純にわからなかったからです。ええ。というか自分で書いたことがよくわからなくなってきた。
落ち着いて考えた結果、天啓を受けたので書いていきたいと思います。
まず僕は、結華自身にプロデューサーへの恋愛感情がある、と仮定しました。
また、その感情を『アイドル』という立場、理性によって抑えている(抑圧している?)、とも考えました。
一応前回の記事で、こんな風に書きました。書かなかった、って言ったけど
ただ僕はこれを「恋」だとは思ってません。
どちらかと言えば、「愛」。
これ、プロデューサー視点から見たら確実に『愛』だと思ったんですけど、三峰視点からだとわからなかったんですね。
ということで、前に仮定した状態で【NOT≠EQUAL】を解釈していきたいと思います。
『これが間違いなんだとしたら』
三峰の中で『アイドル』と『ただの少女』としての線引きは無意識のうちにしていたはず、というのは前回から変わりません。(これについては『抑圧』として後述します)
『アイドル』としてプロデューサーの隣にいる、とも認識していたはずです。
で、プロデューサーに「結華じゃないみたいだ」、「いつもと違って見える」と言われたことで、揺らいでしまった、というのも変わりません。
前回は、『ただの少女』に見えてしまった、と書きました。
実際わからなかったから『ただの少女』って表現でごまかした説ある
じゃあこれどういうことやねん、って話
①Pからは、「アイドルとしての強み」という意味での発言
②三峰からは、「Pから女性として見られていたのでは」という疑問
ここでPと三峰の間に認識のズレが生まれます。
そうすると、三峰は悩んでしまう。
『アイドル』としてPの隣にいたはずなのに、相手からはそう見えていなかったのでは? ミスを犯してしまっていたのでは? という疑問です。
というより、自分で距離感、関係性を維持していたはずが、自分でさえわからないうちに変わってしまっていた。自分のことすら見えていなかった? っていう自己嫌悪ですかね。
『動点Pとの距離を求めよ』
前回も似たこと書いたんですけど、三峰っていつも一人で抱え込むくせに人が隠し事をしているとそれを話すように歩み寄っていく、ってこれ、相手との距離はずっと一定じゃないですか。
コミュタイトル、天才かよ……ってなりました。
最初のモノローグで、三峰は「勘違いだけはしたくない」と語っていました。
ここで抑圧しているな、と思ってしまった。
同じような例をあげるとサマーキャンペーン2019の『浮かれないようにって言い聞かせた』ですね。Pと一緒にイカ焼きと焼きそば食べてるやつです。
いやこれ、言い聞かせてるじゃん、っていう。確実に抑えてるな、って。
抑えるっていうのは、たぶん三峰は恋愛感情に対して蓋をしていて、
気づいていないというよりも“自覚したくない”と思っているのかな、と解釈しました。
隠しきれないほどに
Pに聴かれたとき、最初に「プロデューサーは悪くない」って言っちゃうのが三峰の良いところであり危なっかしいところでもあるんですよね……ズルい
「動点P」は僕は三峰から見たPとの距離感だと思っていて。
で、プロデューサーの隣、という距離感は、正しかったのか、その距離感すらつかめなくなってしまった故に例の“わがまま”です。
これ、わがままというには少々重すぎます。
この“わがまま”、自分がどうこうするんじゃなくて相手に離れるよう言うんですね。辛い……
その上お願い”じゃなくて“わがまま”なんですよ。そう思ってしまうレベルで彼女は自分のことを責めていて。
そしてこれを表に出したことで、また三峰は自分を責めるんです。
ちゃんとしなきゃちゃんとしなきゃ、って人ほど、傷つきやすいものです。
『間違いなんだとしたら』からここまでの流れで、これは恋愛感情を持っているな、と思ってしまった。
だって、相手にどう思われているか、どう見られているか気になって、思い違い、勘違いがあったら怖いから踏み込めずに自分の心の中で決着をつけようとする。
これを“恋”と呼ばずして、なんと呼ぼうか。なんと呼べばいいのだろうか。
ただただ憧れるだけだった自分を、『アイドル』にしてくれて、その憧れと同じ場所に立たせてくれた人がいて、そんな人のことを特別に思ってしまう。
仕方なくないですかね。
でも、先ほども書いた通り三峰はこの思いに蓋をしていて、恋をしている自分に気づかないふりをして、悩み続ける。
だから苦しい。だからもどかしい。
『雨の中(二度目の)正解をくれた』
プロデューサーとの接し方がわからなくなって、遠ざけて、そんな自分が嫌になって。
彼女は“恋”に気づきません。だって、気づく気がないのだから。
そんな三峰が心配になって、プロデューサーは三峰を探します。
色んなところを探し回って、なんとか見つけました。
これ、プロデューサー側からすればあの日と違って出会いを偶然ではなく必然とするためなのですが、三峰から見ると賭けなんですよね。
ここからは皆さんご存知の通りです。
もちろんプロデューサーは、三峰のことを、人間として、担当アイドルとして、とても、とても大切に思っているでしょう。
それでも、それでもすれ違うのです。
「——あはっ、そっか」
「プロデューサーなら、普通のことか」
このセリフに、すべてが詰まっていると思います。
是非、成海さんの、三峰結華の声を、聴いてほしい。
『アイドル』≠『ただの少女』の構図の完成です。
『答え:アイドル三峰結華』
もう抑圧する必要のないデートです。再確認、再認識とでも言いましょうか。
これが三峰結華が見つけ出した、『アイドル』としてのケジメです。
また、このコミュは、『アイドル』三峰結華の再スタートであるとともに、ゴールでもあります。
“キラめきに憧れるただの少女”から“憧れられる『アイドル』”へ。
三峰結華は、偶像たりえているのです。
True『……頼ってもいいですか?』
流れは前回書いた通りです。
前はあなたを遠ざけてしまった「わがまま」が、もう少し話がしたい、一緒にいたい、って気持ちになるの最高です。
以上、まさかの二つ目の記事でした。
そういえば今日はピヨちゃんこと音無小鳥さんの誕生日らしいんで「朝焼けは黄金色」読もう!
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それではまた次の記事で!