あーとのカンバス

感情の掃き溜め シャニマスとかカードゲームとか

問い:『アイドルマスター』とは何なのか

x ≠ yとする

 

1/(x-a)(x-b) = 1/(x-a) - 1/(x-b)

部分分数分解ってゲシュタルト崩壊引き起こすよね

※この記事には【NOT≠EQUAL】三峰結華に関するネタバレが多量に含まれます。苦手な方はご遠慮ください。

というかコミュ見てから来てください!

 

 

皆さんご存知の通り、アイドルマスターには「Pドル」という概念があります。

これは、アイドルがプロデューサーのことを“異性”として見ることから、プロデューサーがそれに応えることによって生まれる甘く、ほろ苦くもなるものです。

 

ですが、実際そんなことがあってはなりません。というよりも、公式でそれを提示してはいけないのです。

 

何故なら、そんなことをしてしまえば、『アイドル』が『アイドル』で在ることが出来なくなってしまうからです。当然ですね。

週刊誌にすっぽ抜かれるでもなんでも良いですが、実際にそんなことがあれば一大スクープでしょう。それも軌道に乗ってきたアイドルであればあるほどに。

 

そうですね。許されざる恋とするのであれば、「ロミオとジュリエット」あたりがわかりやすいでしょうか。

彼らの場合は、若気ゆえの至りであったかもしれません。それでも、辿り着いたのはあの結末です。あれは仕方がない? そうでしょうね。だからこそ、仕方がないからこそ、どうしようもないのです。

 

ちなみに僕はPドル大好きです

 

まあ前置きはこのぐらいにしておいて、本題に入りましょう。

今回お話するのは、二次創作におけるPドルの貴公子こと三峰結華さんの新カード、【NOT≠EQUAL】についてです。

僕の三峰に対する偏見に満ちた解釈を垂れ流していきますので苦手な方はご注意を。

 

まず、三峰は自分に自信がないのでしょう。

これは確実だと思ってます。

そのため道化を演じたり、アンティーカのなかで中心になって引っ張っていこうともするのでしょう。

自己肯定感の弱い人は、集団の中で役割を持ちたがります。(僕調べ)

アイデンティティの確立、とでも言いましょうか。

 

で、第1コミュ。

『これが間違いなんだとしたら』

Pたんと一緒に仕事の下見に来た三峰さん。ドラマの台本を読んでみたり、夜景、夜空を見て綺麗だね、なんて言ったり。(どうしても結華の横顔を見ていたい)

ここまでだったら、かーっ!卑しかー!なんて、卑しカラスさんが鳴く頃でしょう。

 

そんな中、プロデューサーは、「結華じゃないみたいだ」なんて言っちゃいます。

いつもと違って見える、結華の利点だ、なんて相変わらず紳士的な誉め言葉です。

 

それでも、三峰結華は揺らいでしまうのです。怖くなってしまうのです。

 

三峰さんはこれまでPたんとのいちゃいちゃをたくさん行ってまいりました。

きっと甘え、依存、信頼が混ざり合った故でもあるとは思います。プロデューサーとアイドルという関係に対する甘えかもしれない。

でもそれは、三峰のなかで多分折り合いがつけられていた問題で、『アイドル』だから甘えているのだと。『ただの少女』ではないはずだ、と思っていたはずなんです。

それなのに、そのプロデューサーに、いつもと違う、と言われてしまった。無自覚だったのでしょう。『ただの少女』に見えてしまったのだと。

 

「——私が、私に見えないのなら」

 

今まで築き上げてきた居場所、存在、価値、それがわからなくなってしまうのです。アイデンティティが揺らいでしまう。その恐怖は筆舌には尽くしがたいものです。

 

『動点Pとの距離を求めよ』

プロデューサーとの距離感がわからなくなってしまった。今までは無自覚だったのに、それを自覚してしまったから。

そこからはもうスパイラルです。これも自己肯定感の低さ故かもしれませんが、全部1人で抱え込もうとするんですね。

三峰は、人が同じようにしていると、抱え込むなと、頼ってと呼びかけます。でも、結局自分のことは一人で抱え込んでしまう。

そして、いつもだったらそれがわからないように隠すんです。それなのに、今回は隠しきれていない、というかダダ洩れです。それほどまでに悩んでいる。

そんな三峰に対し、話すように語り掛けていきます。

プロデューサーは踏み込みません。だって、踏み込んじゃやだって言われたから。三峰に全てを任せます。

『結華』と呼ばないで、とさえ言ってしまいます。名前を呼ばれたら、きっと間違えてしまうから。

 奇しくも【お願い、ただの少女がいい】のときと同じ“わがまま”です。

あの時は『ただの少女』でいられた。でも、今回はそれが正しかったのかを確かめるために。

 

Pたんマジ有能

「……待ってるな」が好きです。

 

『雨の中(二度目の)正解をくれた』

雨の日、自己嫌悪のスパイラル。

大体こういう時は、一人じゃ解決できないことばっかりです。

「私は、アイドル。三峰結華は、アンティーカのアイドル」

自分はアイドルなんだと言い聞かせ、今まで築き上げてきたものは間違いだったのかと繰り返す。

 

僕はここで衝撃を受けました。

だって結華は、あれが間違っていないと思っていたと言うのだから。

今まで何回卑しかポリスに引っかかったのだと

間違っていたとまで言い切ることはできないですが、少々距離感としては危うかったのではないか。それに気付いていてもおかしくなかったはずだ。

そこまでしないと『アイドル』としてプロデューサーの隣にいることができないんだと。

それほどに自分に自信がなかったのかと。

そりゃあ答えなんて出せるはずがありません。

知らないものにどう答えればいいかなんて、そんな簡単にわかるものじゃないです。

 

それなのに、こんなにズルい自分なのに、貴方は、何回だって見つけてくれるから——

 

とか書いても、Pたんにとっては当たり前のことなのです。普通のことなのです。

だって、“プロデューサー”だから。

これが正解か、これが『アイドル』と『プロデューサー』の、これが三峰結華の正解か、と。

 

一度目は『雨の中で光る原石』。 

三峰にとって、雨の日はとても大切なものです。(【雨色、上機嫌】のTrue参照)

オーバーキャストモノクロームの衣装説明でも、「これは幸せを降らせるための鈍色」とまで言っています。

そんな雨の日に、どんなことがあっても、どこにいたとしても、プロデューサーは『アイドル』三峰結華を見つけてくれるのです。

それが、三峰結華にとっての“幸せ”である限り。

 

確かにこれは『ただの少女三峰結華』との決別の物語かもしれない。

ただ僕はこれを「恋」だとは思ってません。

どちらかと言えば、「愛」。

これは男女の関係では決してなく、これは『アイドル』と『プロデューサー』の関係だと線引きをしたわけです。

いわば、ビジネスパートナーという関係を取ったのです。

しかもこれはプロデューサーから切り出したわけではなく、三峰自身が、静かに、それでもはっきりと自分の中で納得してやったことです。

そんなの、尊重するしかないじゃないですか。

 

 それじゃあ……『結華』

 

『答え:アイドル三峰結華』

デートです。ええ。

卑しかポリス出動です。

ただ今までとは違います。

いつも通りの通常営業でも、これが自分たちの『正解』だから。

 

で、今回のMVPである女の子のシーンです。

「隣の人は彼氏さんなの?」と聴かれます。

いつぞやは、そうなんですと特別な人をからかったときと同じような問いですね。

今回の返答は、

「この人はプロデューサー。三峰のお仕事を助けてくれる大切な人」

「大事な——大事な、パートナーなんだ」

 そのあとに、三峰はプロデューサーに尋ねます。

「今の三峰のファン対応はどんな感じだった?」と。

どの選択肢を選んでも、『アイドル』と『プロデューサー』としての信頼関係の上で成り立っている会話です。

たとえ、ビジネスパートナーという関係だったとしても、大事な、大事なパートナーなのです。

 

三峰結華は、人に憧れられられるアイドルになれているのです。

 

 

最初にも書きましたが、僕はPドルが大好きです。二次創作での三峰、大好きです。

今までだったら、プロデューサーとの距離を詰めるコミュだったでしょう。

でも、今回はそうじゃなかった。むしろ、プロデューサーとの距離を開ける物語だった。

正直キツかったです。今までみたいな、卑しかムーブを見せてくれると思っていた。でも、僕らのシャニマスくんは限定で重いのぶっ込んでくるのを知っていたから、覚悟はしていた。それでも、ここまでしっかり線引きしにくるのか、と驚かされました。

これが三峰じゃなかったら、「『アイドル』としても、女の子としてもプロデューサーを振り向かせてやる」という結論で終わっていたでしょう。

でも、三峰なのです。

ここからは僕の推測に過ぎないのですが、誰よりも『アイドル』を知っている三峰だからこそ、誰よりも『アイドル』を特別に思っている三峰だからこそ、『ただの少女』ではなく、『アイドル』という選択を取ったのだと思います。

それぐらい、三峰結華にとって『アイドル』というものは特別なものだと考えていて、【カラフルメタモルフォーゼ】のTrueでもいつもとは違って、真面目に感謝を伝えます。

1人では出来なかった。あなたと出会えたのは幸運だった、と。

それに、「憧れられるアイドル」になりたい、というのも、なかば強迫観念になっていたのかもしれません。

故に。大事で、特別な存在である『アイドル』の自分が、恋愛感情を持ってはいけない、みたいなのもあったのかもしれません。

そして、プロデューサーもアイドルに恋をしてはいけません。二次創作だとその辺が面白かったりもするのですが。そもそも『アイドルマスター』はプロデューサーの心情を描く作品じゃないですしね。

そんな中僕らのPたんは、どこまでも紳士でした。あれだけ思わせぶりな素振りを見せられたら、誤解しても仕方ないです。“女性”として見てしまうかもしれません。それでも、彼は三峰結華のことを、担当アイドル、という目でしか見なかった。というより、そういう目で見続けた。

三峰結華のプロデューサーは、ロミオと違って、大人です。三峰結華の悩みを、解決出来る、手を差し伸べることが出来る人間です。だからこそ、これが2人の正解なのでしょう。ん?霧子P……?

 

 

これが、Trueの前までの感想です。

この後にまだ、何か語ることがあるのだろうか。そんな感じでした。

 

ということで、True

『……頼ってもいいですか?』

オイオイオイオイ

いやいやPたん。なぜ家庭訪問しているんだい?

Pたんべた褒めした後なんじゃが……

 

ってのは冗談で、彼はどこまでもプロデューサーです。はい。

ここからは三峰のお話。

僕は、今までの三峰だったら、一人ですべてを抱え込んで隠そうとする三峰なら、プロデューサーを家に上げていないのではないか、という考えに至りました。

だって、一応未成年の女の子が、男を家に上げてるわけです。いや、中々だな……

それに風も引いているのです。言ってしまえば無防備です。三峰は、プロデューサーが家に来るとなったら、完璧に掃除をして迎えるでしょう。

そんな無防備な状態で、プロデューサーを家に上げたのです。

それができるというのは、相当心を許している存在じゃないと無理だと思うんですね。

でも、それは男女の関係ではなく、どこまでも『アイドル』と『プロデューサー』の関係なのです。

だから、「もう少しだけ、一緒におしゃべりとかしてくれない?」なんて甘えたりもしますけれど、後日、こんな風に言うわけです。

『プロデューサーが熱出したら三峰が看病してあげる♡』

 

ではなくて、

 

「……本当に嬉しかったから、この先プロデューサーが熱出したりしないように、見ててあげる」

「——お礼として!」

 

『ただの少女』の三峰なら、前者を口にしたあとに、からかったりもしたのでしょう。

でも、今の三峰結華は『アイドル』だから。

パートナーとして、ビジネス上の付き合いのお礼として、見ててあげる。

そうなるのです。

 

何度でも書きますが、苦しかった。

だっていつもなら、Pとアイドルの距離が縮まって、卑しいwとか言って、アイドルが成長したのを見て感動して、そんなことができたのです。

でも、今回のは距離を開けたのです。線引きなわけです。

そして、それをプロデューサーに告げることもしていないのです。

そりゃあ誰だって線引きはします。

それでも、それを乗り越えていくのが『アイドルマスター』だと思っていた。

それを、崩されてしまった。

それで、終わってしまった。

……これから先、どうするんでしょうね……

本当に、言葉が出ない。

 

 

以上、解釈垂れ流し記事となります。

ちなみに、最初の「ロミオとジュリエット」は「源氏物語」にするか悩みましたw

もしアイドルを辞めることがあれば、プロデューサーと結ばれるような娘もいるのでしょう。

アイドルを辞めたあとと言えば、「朝焼けは黄金色」1~3巻まで発売中だから読んでください(迫真)

これもひとつの「アイドル」と「プロデューサー」の関係の答えだと思っています。

朝焼けは黄金色 THE IDOLM@STER: 1 (REXコミックス)

朝焼けは黄金色 THE IDOLM@STER: 1 (REXコミックス)

 

 それでは、また次の記事で!